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DeepBlack7「賽は投げられた」より抜粋
2007-12-08 Sat 01:47
de7


部屋の前に立ち、音をたてないように注意深く鍵を開け、可能な限り静かにドアを開いて中へと入る。
ゆうべのあんな無茶の後では、銀次はきっとまだ疲れて寝ているに違いない。思い、まずはベッドで眠る銀次を玄関から確認する。
案の定、まだ夢の中らしい。
そろりと近寄れば、気持ちよさそうな寝息が聞こえてきて、蛮の瞳がすうっと細くなる。
が、ベッドの端に腰掛け、少し乱れた金の髪を指先で梳いてやろうと手を伸ばした途端。
やさしげだった双眸はやおら剣呑となった。

「…テメエ。何してやがる、青大将」

壁を向いて眠っている銀次の顔を覗き込もうとするなり、すっかり銀次の抱き枕に擬態中〈別に擬態しているわけではない〉の蛇の姿に、思わずむっと眉間に深い皺が寄る。
「ほーぉ。主の留守にその連れ合いと密通たぁ、良い度胸じゃねえか。あぁ? ヘビ吉くん」
どうせ寝ぼけた銀次に抱きつかれ、にっちもさっちもいかなくなって、こういうハメに陥っているのだろうが。
それがどうした。そもそも、よりにもよって、ベッドの上で銀次の手の届く範囲にいること自体気にいらない。
嫉妬全開の声色に、いえそのこれはと、さも言い訳したそうに頭を持ち上げ、寝ぼけ眼を主へと向けるなり、その頭をやおらボコッと思いきり殴られて。"きゅう"と、声とも言葉ともつかない情けない音を上げる。
実体がない筈なのに、ふれる感触や音が在るのが何とも奇妙だ。
だいたいにして。琥珀の瞳の右奥に潜み、何か危険が及んだ時にのみ瞳を抜けて銀次の身を護るか、もしくは内側の力〈つまりは雷帝〉が何らかの理由で暴れ出した時に、内に入ってそれを押さえ込むようにと。それだけを言い渡したおいた筈なのだが。
まさか、抱き枕にまでなってやがるとは。
サービス過剰も甚だしい。
「はーなーれーろ」
低く抑揚のない声で命じられ、のそりと銀白の頭が持ち上がる。それでも銀次を起こさないようにと気遣いながら、その腕をするりと抜けた。
「ん…」
空になった腕の中に頼りなさを感じてか、銀次がもぞもぞと何かを探すように腕を動かし、小さく身じろぐ。
蛮が手近にあったクッションを持たせてやれば、やや不満気ではあるものの、どうにか落ち着いた。
まったく、テメエはと。金の頭になだめるように蛮の手が伸び、さらりと髪に指を潜り込ませ、撫でつけて、もう少し眠っていろというように瞼へと口づけを落とす。
やさしげでやわらかな感触に、うっすらと口許に笑みが浮かび、瞬く間に再び寝息が零れ始めた。その丸い唇にも啄むように口づければ、銀次の口許がまたふにゃりと緩む。
蛮が満足げな笑みを浮かべ身体を離すと、さも羨ましげな視線に気付き、ギロリとそれを睨みつけた。大蛇が、やや頭をのけぞらせる。
ゆうべに引き続き、まったく懲りねえヘビだ。
いまいましげに、内心で蛮が愚痴る。いっそ天に返してしまおうか。
「なーに見てやがる」
威嚇のように言うとおずおずと後退さる大蛇に、蛮は顰めっ面で"おらよ"とばかり、徐ろに右腕を差し出した。
「戻れ」
有無を言わさない強い命令口調に、大蛇は一度ちらりと銀次を見下ろし、それから、ひらりと身を翻した。
実体を無くして透明になり、蛮の腕へと巻きつくようにして、すう…っと姿を消す。
同時に蛮の青灰の瞳が左側のみ、くすんだ紫紺の色に変わった。アスクレピオスの力が、その肉体に戻った証拠だ。〈もっとも今は使えないので、別段どうということはない。『彼』もさぞや手持ち無沙汰なのだろう〉

それにしても。
まったく。
どいつもこいつも、銀次にゃ甘え。

自分がその筆頭にいることなど当然棚上げして、蛮がやれやれと溜息をつく。









(DeepBlack7「賽は投げられた」より抜粋)
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えーと。これでも一応「DeepBlack」の続きなんですが;;
なんか自分で書いててもう、へび銀書くのが楽しくてたまらんかったです!!(笑)
へび吉くんというのは銀次が、「アスクレピオスさんって、舌噛みそうだもんねー」と勝手につけた愛称。もちろん本人(ヘビ)は、しくしくしておりますが。
でもって、そんなヘビ吉くんに嫉妬全開な蛮ちゃん! 大人げないぞー(笑)

それにしても、私は基本的に、攻めは”保護者”の属性?を持ってないとダメなんですがvv
(過保護なら尚よし!過干渉はだめー)
甘やかし上手で、相手に甘えてもらうことに幸せを感じてくれる攻めとか、もう大好物なんですが! そういう意味でも美堂さんはよいですねえvv 本当に嬉しそうだ。
銀ちゃんしあわせv!
そして、それを書いてる私もしあわせになれるのですーvv むふふ。

あ!入稿お祝いメッセージくださった皆様、ありがとうございました~vv 
とっても嬉しかったです! 頑張ってよかった!!


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